【JT】日本たばこ産業ついに減配!2020年度通期決算を解説

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JT(日本たばこ産業)が2020年度の決算を発表しました。

高配当株で人気のJTですが154円から130円への減配を発表し、翌日の株価は大暴落。2000円をついに切ってしまいました。

最近は業績があまりよろしくなかったのでいつかは来ると囁かれていましたが、ついに来てしまいました。

そんなJTの業績と今後について見ていきます。

JTの2020年度通期決算概要

JTの通期決算概要です。6期連続の減益とのことらしく、かなり厳しいですね。

年度売上高(百万円)営業利益(百万円)純利益(百万円)1株益(円)
16.122,143,287593,329421,695235.5
17.122,139,653561,101392,409219.1
18.122,215,962564,984385,677215.3
19.122,175,626502,355348,190196.0
20.122,092,561469,054310,253174.9
21.12(予想)2,080,000363,000240,000135.3

決算のサマリとしては

  • 国内たばこ、医薬及び加⼯⾷品事業で減収
  • コロナの影響は約▲610億円の減収
  • 不動産売却益の加算(旧JTビル売却益は413億円)
  • 2019年度の海外たばこ事業の運営体制変革費用の剥落で利益プラス
  • 2021年度も減収減益予想かつ減配予定

コロナの影響が大きく、かなりの減収要因となっているようです。

ただでさえタバコは社会的に肩身の狭いポジションですが、コロナ出歩くことも少なくなり、飲み会もないとなると喫煙者のタバコを吸う機会も減ったのかもしれませんね。

ビル売却益なども乗っているので、数字としてはかなり厳しい状態と言えます。

タバコに対する風当たりがよくなることは期待しづらい世の中なので、今後も苦しい展開が予想されます。

早くタバコ以外の事業を強くしていかないと厳しいですね。

JTの配当推移と配当予想

JTといえば配当ですよね。

高配当投資として注目されていたJTですが、そろそろ増配にも限界が近いのではないかと多くの人は感じていたのではないでしょうか。

そんなJTですが、ついに減配を発表しました。2021年度の配当金は154円→130円と24円の大幅減配です。

年度配当金(円)配当性向
2012年6837.6%
2013年9640.8%
2014年10050.1%
2015年11853.2%
2016年13055.2%
2017年14063.9%
2018年15069.7%
2019年15478.6%
2020年15489.6%
2021年(予想)13096.1%
JTの配当推移

配当はグラフで分かる通りの右肩上がりでしたが、配当性向も右肩上がりです。

今年は配当性向が90%に近い予想であったので減配の可能性が囁かれていましたが、現実のものになってしまいました。

2021年の配当金予想は130円となっており、2016年の水準です。

ただ、2016年は配当性向が55.2%とまだまだ余裕であったのに対して2021年の配当性向は96.1%と減配したにも関わらず、限界間近の水準です。

配当性向は利益の何%を配当金に充てるかの指標で、100%になると利益をすべて株主に還元することになります。

96.1%というのはほぼすべての利益を株主に還元するということになってしまうので、今後の成長には期待しづらく感じますね。

また、JTは今後の経営方針として株主還元方針として配当性向75%を掲げています。

時期配当予想は130円ですが、75%だと101円が妥当な水準になります。

利益が増えない限り、今後も減配が懸念されますね。

JTの今後の経営方針について

6期連続の減益とかなり厳しい業績のJTですが、決算時に発表された今後の経営方針「JTグループ創⽴以来の最重要転換期」に記載がありました。

JTとしても厳しい局面にいると理解しているようです。

施策として以下の3点があげられていました。

  1. たばこ事業において優先投資カテゴリを再定義し、新たな事業運営体制へと進化
  2. 事業投資/戦略実⾏の柔軟性確保に向け、株主還元⽅針を変更
  3. 中⻑期的には、事業投資を通じた利益成⻑の実現により株主還元の向上を⽬指す

これらの施策を進めていくために具体的な対応も発表されています。

たばこ事業の事業運営体制の⼀本化

JTのたばこ事業はグローバル展開されていますが、世界に拠点が散らばっていることでスピード感にも遅れが出ているようです。

その事象を解決すために、たばこ事業の本社機能をジュネーブに統合するとのことです。

「日本たばこ産業」という名前だけあって、日本に本社機能を集約させるのかと思ったのですが、ジュネーブに統合とは少し以外に感じました。

たばこ事業の展開にはヨーロッパの方が利点があるのでしょうか。詳しくはわかりませんが、意思決定のスピードを上げるというのは変化の激しい時代に重要なことだと思います。

⽇本マーケットの競争⼒強化

顧客満足度向上の観点で日本市場にもしっかりとアプローチしていくようです。

こちらも組織改変を行うようで、これまでは「本社-⽀社-⽀店」の3階層の営業活動であったのが「本社-⽀社」の2階層にスリム化されるようです。

147支店から47支店に再編が行われ組織がスリム化するようです。

それに伴ってか、大規模なリストラも実施するようです。

具体的には

  • JT 社員 1,000 ⼈規模の希望退職募集
  • フィールドパートナー廃止に伴うパートタイマー1,600 ⼈規模の退職勧奨
  • 定年退職後再雇⽤された契約社員⼜はパートタイマー150人の希望退職募集
  • JT 九州⼯場及び JFT ⽥川⼯場の廃⽌に伴い退職勧奨等

となっています。

結構バッサリと減らしていくようですね。またパートも減らしていくようです。

有価証券報告書によるとJTに平均年収は855万円なので、上の世代を1000人減らせば年間100億近いコストカットができるので人件費的にはかなり削減できますね。

なかなかえげつない勢いで人を減らしていくようですが大丈夫なのかは今後の決算に数字として現れることでしょう。

事業環境に適応した組織基盤構築

組織だけではなく、工場等も全体的に最適化されるようです。

2023年頃までにJTとグループ会社の工場をいくつか廃止することで国内事業に合わせた体制に変更していくようです。

人も設備もかなり削っていくようなのでいよいよ立て直しに本腰を入れてきたようです。

まとめ:減配したがそれでも高配当

2020年度決算でついに減配を発表しましたがJTはそれでも高配当株です。

決算発表後の2021年2月11日の終値は1990.5円でしたが、配当が130円なので配当利回りは6.5%となっています。

減配してなお高配当株なので、捨てがたくもあります。

JTが掲げる配当性向75%になった場合も株価が2000円を超えない限りは配当利回り5%超えとなり、高配当株であることは変わりありません。

来期は減配予想ですが、中長期的には株主還元に力を入れるとのことなので減配のリスクを受け入れられるのであれば買ってみてもいいかもしれませんね。

僕は今後の業績を見て、配当性向が75%程度まで落ち着きそうになったら検討してみます。

高配当株で人気のJTですが、今後業績が戻るのか、見守っていきます。

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