奨学金の利率見直し方式にメリットはあるのかグラフで解説!繰り上げ返済すべき人は?

奨学金の利率見直し方式にメリットはあるのかお金の話

日本の学生の約半数が借りていると言われる奨学金。額は人によって異なりますが、社会に出ると返済が始まります。

そんな奨学金の返済方法ですが、「利率固定方式」「利率見直し方式」があります。

利率固定方式
奨学金の返済期間中は利率が固定される

利率見直し方式
奨学金の返済期間中、数年に一度利率が見直されて変動する


返済方法は社会人になる前に選択しますが、どちらがいいか悩むのではないでしょうか。

利率見直し方式は利率が低いですが、利率の変動リスクがあります。

逆に、利率固定方式は利率見直し方式よりも利子が高いですが、利率は返済している間は一切変動しません。

どちらもメリット・デメリットがあるように思いますが、結局どちらがいいのでしょうか。

結論から言うと、どちらの返済方式でもほとんど返済金利は変わりません。超低金利となった現代では、どちらの方式の利率もたいして変わらないからです。


具体的な例を出してみます。

令和元年の奨学金の返済利率は、利率固定方式が約0.15%、利率見直し方式が0.002%です。

例えば、毎月10万円借りていたとすると、大学生活の4年間で合計480万円になるので、20年返済になります。

利率の高い利率固定方式でも、令和元年の利率だと、20年間の利子合計は約60,000円です。月額で割ると200円ほどです。ほぼ無利子ですね。

なので極端な話、利率固定方式と利率見直しだと、利率見直し方式のほうがリスクがあります。

金利が高かった10年前ではリスクを取れる人は利率見直し方式を選ぶべきでしたが、現在では、リスクに見合うリターンは得られないように感じます。

そんな奨学金の特徴や返済方法についてこれから書いていきます。

奨学金の利率

この記事を書いているときの最新の金利(平成31年度4月)は利率固定方式でも0.15%程です。

先程も書きましたが、例えば月10万円を大学生活の4年間借り続けると合計480万円の借り入れになります。

利率0.15%で20年返済にすると、利子は約6万円です。


この6万円は20年間の合計利子です。月で割ると200円ほどなので、毎月20200円の返済になります。

どう思いますか?
毎月200円の利子なら気にならないのではないでしょうか。


正直、こんな金利でお金借りれることってないです。


奨学金が返済できない、という問題が取り上げられることがありますが、奨学金自体は超良心的な金利です。

こんなに低金利なので、繰り上げ返済もほとんどメリットはないと思います。

必死に生活費を切り詰めて何百万のお金を繰り上げ返済しても、6万程度のメリットにしかなりません。


何百万円もお金を貯めるって20代の会社勤めだと、結構しんどいです。

気合入れれば無理ではないですが、欲しいものを我慢して、付き合いも控えて、繰り上げ返済して得るのは6万円程度です。


奨学金の金利が低い人は、繰り上げ返済しなくてもいいと思います。手元にキャッシュを残しておくことも大切です。

そんな奨学金ですが、卒業年度によって利率も変わるので、実際の利率はどのようになっているのかまとめてみました。

返済方式別の利率推移をグラフで解説

まず、利率については日本学生支援機構のホームページに記載されているので確認してみましょう。

平成19年度移行の利率が掲載されています。利率固定方式も利率見直し方式も両者ともに下がり続けいるようですね。

利率固定方式

まず、利率固定方式です。

基本的に利率固定方式の方がどの年度も利率見直し方式よりも利率が高めに設定してあります。


年ごとのグラフにするとこんな感じです。

利率固定方式グラフ

年々すごい勢いで下落してますね。

10年前の金利から10分の1以下まで低下してます。10年前に固定金利を選択した人はやるせない気持ちになりますね。


平成31年度の4月に貸与終了した人の利率は0.157%のようです。

仮に月10万円を48ヶ月借りたとすると、480万円なので利子は78,020円になります。

ちなみに、10年前の利率は1.55%なので821,280円が利子となります。

恐ろしい違いです。最近卒業した人と、10年前に卒業した人では支払う利子が10倍ほど違うことになります。

今卒業する人はかなり負担がかなり軽いですね。ほとんど借りた金額を無利子で返すだけです。

それでも大きな額ですが……。

利率見直し方式

続いて利率見直し方式です。

利率固定方式よりも基本的に低く設定していますね。変動のリスクを伴うからでしょうか。

こちらもグラフにまとめてみました。

利率見直し方式グラフ

利率固定方式とは異なり、平成24年あたりから0.01%付近で横ばいです。

10年前に利率見直し方式を選択した方は年々利子の額が減っていくのでかなり嬉しい展開です。


最新の利率は0.002%となっています。もはや無利子と変わりません。

先ほどと同じように480万円借りた前提で計算しましたが、利率が低下し続けて0.002%を上回らない場合、利子は20年の合計で480円でした。

これ、20年返済の利子ですからね。振込手数料レベルですね。


ちなみに利率の見直しにもルールがあります。

(2)「利率見直し方式」:返還期間中、おおむね5年ごと(返還の期限を猶予されている期間及び減額返還が適用されている期間の月数を2で除した月数(1月未満の端数は切り上げる。)を除く。)に見直された利率が適用されます。
将来、市場金利が上昇した場合は、貸与終了時の利率より高い利率が適用されます。
一方、市場金利が下降した場合は、貸与終了時の利率より低い利率が適用されます。

出典:日本学生支援機構  利率の算定方法選択制 https://www.jasso.go.jp/shogakukin/seido/riritsu/sentaku.html

その都度利率が変化するのではなく、利率は5年に1度見直されます

つまり、20年返済なら見直される回数は5年目、10年目、15年目の3回です。


利率が変更されるときに今より利率が下がっていればラッキーということですね。

逆に高くなる可能性もありますが、ここ数年の傾向と、今後を考えると高くなる可能性は低そうです。

なので、利率見直し方式は5年に1度の利率変動だけがリスクとなります。

奨学金の金利は上がるのか

奨学金の金利は過去10年間、利率固定方式、利率見直し方式ともに下落し続けてきました。

現在だと、利率固定方式で480万円借りても利子の合計が7万円ほどなので、利率固定方式でも大きな後悔をすることはないと思います。

なので、気になるのは利率見直し方式ですよね。


結論から言うと、当面金利の大きな変動はないと僕は予想しています。


まず、金利の下落が続く原因としては日銀の低金利政策が起因していると考えられます。

過去10年間、10年国債利回りは下落し続け、ついにマイナスまで突入しました。


マイナス金利政策の影響で、2018年度の地方銀行の決算は7割が前年度比マイナスだったようです。金利では儲からない時代なんですね。


そして、低金利政策は日本のデフレが止まるまで続くと思われるので、インフレ率が上がらない現状、低金利政策はまだまだ続くと思われます。

利率固定方式と10年国債利回りは似たような動きをするので、グラフにまとめてみました。

国債利回りとの比較

青が変動利率方式の利率で、赤が10年国債利回りの利率です。

かなり似たような動きをしていますね。


10年国債利回りの方がやや先行して動いているのがわかります。

つまり、10年国債利回りが急騰しない限りは奨学金の金利も現在の超低金利で推移するのではないでしょうか。

超低金利の今だからこそ固定利率は安心できる

当面利率は上がらないことが予想されますが、世の中何が起こるかわかりません。

急にインフレが起きて金利が急騰する可能性もあります。


今、奨学金の金利を選択するのであれば、金利の0.15%程は保険のようなものと考えればいいでしょう。

月の返済額にしても、金利は数百円です。気にするほどでもないですね。


数万円の利子も払いたくない! という人は利率見直し方式ですね。

多少の金利変動リスクは伴いますが、奨学金がほぼ無利子になります。

金利が上がるためには経済がよくならないといけませんが、高齢化や人手不足と言っている現代で急激に日本経済がよくなるとは考えにくいので、利率見直し方式でも問題ないかもしれません。

ちなみに僕は利率見直し方式ですが、毎月の利子は20円です。

消費税増税の金額のほうが気になるくらいの少額です。

奨学金の繰り上げ返済はするべきなのか

コイン

奨学金には繰り上げ返済という制度があります。

例えば奨学金の返済が残り200万円残っていたとして、貯金が200万円以上あるから一気に返済してしまおう!

といったことが出来る制度です。


もちろん、早く返済すればその分利子も少なくなります。


奨学金という名前をしていて学業をサポートしてくれるような印象もありますが、奨学金はただの借金です。

なので繰り上げ返済しても生活に問題がないのならばさっさと返済したほうがいいと思います。


利率固定方式が1%以上の状態で返済をしている人はなおさら早く返済したほうがいいです。

10年分を先に返済するだけで将来払う金利のうち、10万円以上は節約できます。


ただ、最近卒業した利率が0.01%付近の人は徐々に繰り上げ返済をするのではなく、全て一括で返済できる金額をためてから返済することをおすすめします。

毎月の余剰資金を返済に当ててもいいのですが、それをした場合、いざという時にお金がないなんていう自体に陥る可能性もあります。

利率が0.01%付近の人なら繰り上げ返済を毎月行っても10円の得にもなるか怪しいです。


ならばいざというときの為に備えてとりあえずは残しておき、返済できる金額に辿り着いた時に一括で返済すべきでしょう。

人生何があるかわかりませんからね。

まぁ借金やローンなんてない方がいいです。結婚とかして毎月奨学金の返済とかもがあると色々生活に制約がかかりますからね。結婚するようなことを考えるまでには返済仕切りたいです。

低利率で預貯金が少ない人は、全額返済できる金額を貯めてから繰り上げ返済するのがおすすめ!


ちなみに、繰り上げ返済でいくらくらい得をするのかはこちらの記事にまとめたので見てください。

繰り上げ返済の方法

繰り上げ返済は日本学生支援機構のスカラネット・パーソナルからできるので、繰り上げ返済を行いたい人は以下からどうぞ。

トップ - スカラネット・パーソナル

「ログイン・新規登録」を押すとIDとパスワードの入力画面が開くので、入力してログインします。

ログインしたら「各種届願・繰上」タブを選択します。

奨学金の繰り上げ返済方法1

選択すると各種手続きの説明が表示されるので、「3.繰上返還申込の手続きについて」を読んで納得したら「ワンタイムパスワードの取得画面へ」をクリックします。

奨学金の繰り上げ返済方法2

クリックとワンタイムパスワード発行の画面に移動するので、登録しているメールアドレスを確認してください。

間違いなければ「各種届・願出・繰上返還用パスワード発行」をクリックです。

奨学金の繰り上げ返済方法3



そうするとメールが届くので、メールのURLをクリックして、もう一度IDとパスワードを入力します。
(結構手間です。)

入力するとようやくパスワードがメールで送られてくるので入力画面で入力してください。

ようやく手続き画面にたどり着くので、どのように返還するか選んで繰上返還しましょう。

回数もしくは金額から選択できます。(金額を選択するとそれに近い回数で変換されます。)


繰上返還の申請が終わると引き落としの際に申請した金額が追加で引き落とされます。


奨学金は早く返したいですね。僕はまだ返済途中で、給料をもらうたびに引かれていくのが地味に痛いです。

まぁ借りてしまったものはしょうがないので、気長にいきます。

タイトルとURLをコピーしました