【SEの愚痴】SIerで働いていてつまらないこと5選

SIer仕事

SIerSystem Integrator(システムインテグレーター)の略です。何をしている人かこれだけでは想像しづらいですよね。簡単にいうとシステムの設計、構築、運用、保守まですべてを行うシステム屋です。僕はSIerのSE(システムエンジニア)として働いている20代の若造です。

システムエンジニアと聞くと、なんかパソコンでプログラムをカタカタ書き続けるプログラマのような仕事をイメージされるかもしれませんが、実際はそんなことはなくて泥臭い仕事が多かったりします。

世間的にはIT業界というと華やかな印象を持たれることもありますが、華やかなのはWeb系の企業や、ベンチャーIT企業、自社サービスを開発している会社がイメージされている企業に近いかもしれません。

僕も最初は華やかなバリバリ仕事が出来る人の集まりかと思っていましたが、そんな人はごく一部にしかいなくて、普段は会うこともありませんでした。やる仕事は顧客向けの資料作成やスケジュール管理ばかりで、なんだかつまらないなぁ。と思い始めました。

そんな「つまらない」と感じることをまとめていきます。愚痴も込みです。

Excel・PowerPointに費やす時間の長さ

SIerはITの専門職だから技術やツールの使い方を身に付けないと出来ないでしょ?と思いますがそういうこともありません。

圧倒的にExcel文化です。

SIerの仕事はExcel上で進む

何をするにもExcelです。システムの設計書もExcelです。運用手順もExcelです。進捗の管理などもExcelです。ありとあらゆる資料をExcelで管理しています。なので、仕事中の大半の時間はExcelと格闘しています。SIerはMicrosoft Excelの信者なので何でもExcelで仕事をします。

Excelに書いた設定をWebシステムに取り込む仕組みなんかを見たときは、「なぜWeb上で完結しない。」

と思いました。設定を少しいじるのもExcelを経由するので一苦労です。

Excelにはバージョン管理の仕組みもないので、改版するごとに日付の入った同じ名前のExcelがどんどん増えていきます。「〇〇設計書_20191201.xlsx」みたいなファイルがどんどん増えていくので、同じようなファイルが大量発生して初見の人にはわけがわかりません。

他にも、資料をExcelで作成するのですが、フォーマットが人によって異なるのでどこに何が書いてあるかさっぱりわかりません。セル結合とかも頻繁に行われるので参照したり、コピーしたりするだけで一苦労です。

結合されたセルは他のところで使おうとするとフォーマットが崩れたり、変なデータになったりと手間がかかって仕方ありません。わざわざそんなものを調整するだけで時間が取られているときは、なんてつまらない仕事だろう。
と自分の存在意義について考えたりしてしまうこともあります。

PowerPointで作成する社内報告資料

PowerPointを社内報告の場でしょっちゅう使います。報告はプロジェクトの進捗報告であったり、成果発表であったりといろいろありますが、このPowerPointの作成にバカみたいに時間を取られます。

顧客に説明する資料ならちゃんと作る必要があるのはわかりますが、社内資料に時間をかけて丁寧な資料を作る意味が全くわかりませんでした。

例えば、社内イベントが一定期間あり、成果発表をするというものがあるとします。もちろん、成果発表なので伝わりやすい資料とプレゼンの練習なのはもっともで、人を集めて説明するのだから参加者に失礼のないようにする必要はあります。

しかし、この社内資料の力の入れ方が異常でした。まず、先輩のレビューを受け、上司のレビューを受け、さらに部長のレビューを受け、そして部長の上にもレビューを受けるという果てしない遠い道のりです。

ただの社内資料にどれだけ時間をかけるんだ!

と葛藤したのを覚えています。社内発表なのでどれだけ上手くいっても大したものは得られません。せいぜい発表うまかったね。くらいで終わりです。

しかし、その資料を作っている間も他の仕事があります。そんな中で超長い時間をかけてレビューをする意味があるか、僕には謎でした。こういった資料を作っているときはなんともつまらないなぁ。と思っていました。

もっと力を入れるべきところは他にあるはずです。

開発を丸投げの現場

SIerはプログラムを書かないことがほとんどです。

じゃあどうやってプログラムを作るの?

という疑問がわきますが、基本的に協力会社と言う名の下請けに開発を投げます。なので、SIerは基本的に開発に関しては進捗管理と受け入れがメインになります。

SIerは顧客から要件を引き出し、それらを仕様書にまとめて協力会社にこんな感じで作って、と依頼するお仕事です。なので、プログラムを書けるSIerのSEは少数派です。

中には、顧客との打ち合わせで技術的に可能か判断させるために協力会社を連れてきたり、仕様書をまとめるのもすべて協力会社に丸投げの人もいます。これじゃ中抜業者と変わらないのでは?と疑問を思うことはしばしば思うこともあり、モヤモヤすることも。(こういったことをするプロジェクトは少なからず問題を起こします。)

自分たちの存在意義について疑問を感じることがいくつもあり、なんだかつまらないなぁ。と思うことがしばしばありました。


ただ、協力会社に外注しないと終わらせることが出来ない量のプログラム数であることも確かなので、そのあたりの線引をしっかりして、「エンジニア」と名乗れるだけの力を付けておくことが今の僕の気をつけていることです。

技術軽視の風潮

技術

システムを作ることを仕事にしているのにSIerは技術を軽視する人が多いです。顧客との打ち合わせや進捗管理がメインで開発は協力会社に丸投げなので技術的なことに触れるようなことはありません。

なので今使っている技術よりも新しい技術のほうがいい結果をもたらすようなことがあっても、そもそもそんな方法を知らないので実現することも出来ません。

僕が働いていて衝撃だったのは「プログラマーはブルーカラーの仕事だからな。」と言われたことです。

確かに、設計書にロジックまで考えて、誰が見てもプログラムを書けるように設計出来る力がある人であればそんなことを言われてもわからなくもないです。設計書のままにプログラムを書くだけならほとんど頭を使わなくても出来る仕事になります。

ただ、それを発言した人は設計書もしっかり書けませんし、プログラムもろくに書けません。設計書の作成からプログラム作成まですべて丸投げでよくそんなことを言えるな、と技術軽視の風潮に悲しくなりました。

SIerはこういったことがよく起こります。SIerではなく、協力会社に技術が蓄積されてきました。最近はクラウドでインフラの構築を行うことも多くなってきました。多くの顧客からはスピード感が求められるようになっています。今までのSIerのスピード感と顧客との間にギャップが生まれているようにも感じます。

正直、協力会社に顧客との均衡が取れる能力があれば元請けのSIerは不要なのではないかと、と僕自身かなり危機感を感じています。


SIerの費用の出し方は人月で出します。つまり、1人あたり月何円、といった費用の出し方です。元請けのSIerはこの単価がとても高く設定してあり、協力会社の単価を見ると、自分たちって必要なのか?という疑問を感じることはしばしばあります。

なんせ協力会社に技術的な経験が蓄積されているので、こちらよりも鋭い考えを持っていることもあります。値段分の働きをしているかと言われると疑問を感じます。


この技術軽視の風潮は既に手遅れなところまで来ているように感じます。

顧客のいいなりになりがち

SIerは受託開発がメインになります。顧客の要望にあった製品を入れたり、一からシステムを作ったりします。

既にある製品を導入するならそんな手間もかからないと思いますが、実際はそのまま入れると顧客の業務をすべて出来ない、という問題が発生します。

このあたりは日本独自の問題かもしれません。アメリカだと顧客の業務をシステムに合うように変更し、費用を安く抑えます。出来上がっている製品なので、そのとおりに業務を合わせれば最低限会社としての業務は継続できるようになっているので、合理的な判断だと思います。

しかし、日本の場合はシステムに顧客の業務を合わせにいきます。なのでその会社にローカライズされた改修が頻繁に起こります。

改修しているうちにあれがほしい、この機能がほしいと言われ、断ると業務が回らないと言われ結局作るようになることはしょっちゅうあります。

もちろん、そのあたりは交渉力によるところがあるかもしれませんが、上手くいかないのが現状です。


また、ロジックを変えてレスポンスが早くなったり、システム負荷が軽減したり、改修ボリュームが下がるような方法があっても既存のものに手を加えるとリスクと判断され、実行に移ることもありません。

とりあえず動けばいいという考えなので、工夫の見せ所も少なく、やっていてつまらないです。

社内セキュリティがガチガチすぎる

元請けのSIerは情報漏えいをしようものなら社会問題になることもあります。なので、社内のセキュリティはガチガチになっており、何か新しいツールなどの利用をするときは管理部門に確認がいります。

なのでUSBはもってのほかですし、ファイルのやり取りをしようとする場合は社内のサービスを利用しないといけません。メールで遅れないような大きなファイルはそういったツールを利用する必要があるのですが、単発のやりとりとなるとそのツールの申請ができないので、データを直接送る手段がなくなったりします。

様々な場所を経由してデータを送ったりします。逆にリスクなんじゃないかと疑問はかなり感じます。


社内システムにアクセスするためのパスワードもいろんなところに付けますし、それぞれ定期的に変更しないと使えなくなります。1箇所や2箇所ならいいですが、10箇所以上のパスワードを覚えて管理するなんて不可能です。

なので、どこかにパスワードを記載したテキストファイルを作ったり、簡単なパスワードになってしますので、逆にセキュリティリスクが高まっている気がします。

メールの添付ファイルのパスワードも必須です。いちいちファイルを暗号化するのは手間ですし、もしウイルス感染していても暗号化されていると解除するまでスキャンすることができません。

効果がありそう、という雰囲気でやっているセキュリティ対策や昔は正しかったけど今は意味がないようなセキュリティ対策が多くあり、働く上で不便が蔓延しています。

特にセキュリティに関しては対策を常に最新の動向に合わせていくべきなのに、動きが遅いので時代の流れについていけていません。

煩わしい社内セキュリティの下で働いていると、なんでもつまらなく感じてきます。

SIerのつまらないを解消するために

Happy

つまらないと言い続けても何も変わりません。なので、何かしら「つまらない」を解消する方法を取る必要があります。会社の制度が原因のつまらないところは変えられませんが、仕事の方法はやりようによっては変えることができます。

僕が仕事のつまらないを解消するためにやっていることは今2つあります。

  • できるだけ新しいものや業界のトレンドを取り入れる
  • 設計やプログラミングに関わる

この2点を今取り組んでいます。

できるだけ新しいものや業界のトレンドを取り入れる

SIerは受け身になっているとどんどん技術の進歩に乗り遅れていきます。

なので、仕事の中で使えそうなものはどんどん取り入れていきました。開発を行っている同期がいるのですが、その同期にいろいろ聞いて、会社のセキュリティ的にOKをもらっているツールの導入をプロジェクト内で進めています。

SlackGitHubも利用を開始しました。今更かよ、と思われるかもしれませんが僕の部署でこれらの存在を知っている人すらいませんでした。

それだけ情報の流れが遅いです。もちろん、僕自身もまだ使いこなせていないので手探りですが、こういったことは少しづつでも取り組んでいかないと何も出来るようになりません。

何事も挑戦です。

新しいものを取り入れるときは一時的に負荷が増えたり、高齢社員は拒否反応を示しますが、そんなことを言っていたら何も出来ないのでとりあえずやってみることが大切だと僕は思っています。

(あわよくば転職をしたくなったときの経験になるかなぁ。とも少し思ってます。)

設計やプログラミングに関わる

顧客の業務を紐解き、必要なシステムの要件をまとめるのはSIerが一番力を入れるべきところですが、それがどういった設計で、どのような環境で動いているのかは設計書やプログラムを見ないとわかりません。

SIerで働いているとプログラムや設計を外注に丸投げで全然知識がたまらないので歳をとった時にExcelとPowerPointしか使えない残念なおじさんになってしまうことが不安でした。

最近は黒字の会社でもリストラを行う時代です。年向上列で、ただ言われるままに働いていればいい時代は終わりました。自分自身の能力を磨き続けないとついていけない時代です。

中でもIT業界は技術の動きが早いです。どんな技術を使って物が作られているのかを理解していないと陳腐なものしか作れないようになるでしょう。出来る限り最新の技術を取り入れ、パフォーマンスを上げるような取り組みもしていく必要があります。

SIerがつまらなく感じる理由まとめ

SIerがつまらなく感じる理由を5つあげました。

  • Excel・PowerPointに費やす時間の長さ
  • 開発を丸投げの現場
  • 技術軽視の風潮
  • 顧客のいいなりになりがち
  • 社内セキュリティがガチガチすぎる

結局何がつまらないか考えた末に思ったことは、変わろうとしないことなような気がします。

昔からあるルールに縛られ、あらたな技術もたくさんあるのにセキュリティがなんだのリスクがなんだの言い訳をして変わろうとしないところにつまらなさを感じるのだと思います。

世の中にはたくさんの魅力的な技術やツールが溢れていて、それが安価で使える時代なのにそれができないもどかしさ、非効率な現場に憤りとつまらなさを感じているのだと思います。

SIerも一応はIT企業です。世の中のトレンドをもっと追ってほしいものですね。とはいえ、組織の下っ端がそんなことを言っても何も変わらないというのは痛感しているので、まずは自分の周りから少しづつ変えていこうと思います。

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